マインド・ゲーム

マインド・ゲーム
なんとなく、酒をあおって見た方がいい気がしたので、そのようにする(酔わないのだけど)。去年つくばで開かれた芸術祭では見れなかったので、これが初見です。湯浅監督は、たぶんGENIUS PARTY以来で2本目。
ここまでストレートな感性で描いたアニメって見たことない。しかも劇場版の尺で。よく湧くなあと感心します。それがまず思った感想。映画のテーマ自体はすごく前向きなんだけど、そのせいで、たった数分のシリアスパートがより強く印象に残る。
といってもメッセージを強調する映画ではないし、どちらかというと、内部で完結してる芸術作品を、ギャグに昇華させて、どうにか一般性を持たせているように見えました。大笑いしながら見るのが正しい見方だと思います、たぶん。
作画はもちろん素晴らしかったのだけど、橋本晋治大平晋也がてっきり描いているものだと思って見ていたので、エンディングで拍子抜けした。末吉裕一郎さんの絵柄なんすよね、これは。
どう考えてもあり得ない線なのに、そこらのアニメなんかと比較にならないくらいリアル。リアルを越えた生々しさ、なんていうと薄っぺらいけど、だいたいそんな感じです。声も結構よかったなあ。
一貫性のない映像って映画なのだろうか、とか考えてしまうのは、神山健治の本をちらっと読んだせいか。この映画とは関係ないけど、このシーンをやりたいから、それが使える脚本を書く、というのがよくあるらしいけど、そういうのもよく分からなくなってきた。
自分の当分のテーマは「映画とは」です。答えはもう提示されてる気がするのだけど、自分が理解できるまで考えます。

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