森博嗣「カクレカラクリ」

2006年の秋にコカコーラ120周年を記念して放送されたドラマ「カクレカラクリ」の原作。森博嗣はドラマ原作ということで、台詞多めで書いたらしいです。
ドラマの方は、栗山千明が可愛かったことくらいしか覚えてないw。結構脚色されていて、キャラとか台詞の端々に森テイストが僅かに感じられる程度。まあこんなもんだろうという感じでした。森ファンにはそんなに評判は良くないみたいです。
小説の方は、ミステリというよりはアドベンチャー(ドラマもだけど)。パズルものです。コーラの企画の原作なので、作中でも不自然にコーラが頻出します。コーラのペットボトルを首から下げて出歩いたら、すぐ炭酸抜けちゃうような。
自分はドラマが先なので、原作とドラマの印象はそこまで食い違わなかったんですが、ドラマのキャストは、今考えると違和感ありますね。ドラマではキャラ付けも変わっていたんだっけ。そうでもしないと、ちょっとイメージ合わないです。
そういえば今の季節にピッタリですね。夏で、避暑地で。森博嗣の小説で、ここまで自然の中を歩き回る作品ってありましたっけ。大学か研究所、少なくとも都会が舞台の作品が多かったイメージなので、そういう意味では新鮮でした。
あと、ちょっと戸惑った「丸くて、四角くて、三角のもの」。つまり、1つの物体で、ある方向からは丸く見えて、違う方向からは四角く見えて、また別の方向からだと三角に見える、図形。想像できます?そういえば、いつかのMLAでも似たような問題があったな、と思って探したら2006年9月1日の算数にこんなのがありました。

たとえば、正面から見ても真横から見てもアルファベットのOの形のものを、真上から見たところを正確に描いてみよう。さあ、できるかな?

こういうのは出来るんですが、MLAの算数はわからない問題が結構あります。こういうパズルみたいな算数は、授業中の暇つぶしにもってこいです。

カクレカラクリ (講談社ノベルス)

カクレカラクリ (講談社ノベルス)

山田章博氏のカバーが良いですよね。ZOKUもノベルス版を買い直そうかなあ。